グリッド2に蝶が思弁をめぐらしている。


太宰が妾の胸を食む時刻に、グリッド53の庭先では燕が籠の中から逃げ出す。


「さよなら。あなたの奇形児。」


ペテロの払い落とした異邦人の焼けた煤が、
パレスチナにあるグリッド75の教会を対人ミサイルで狙い打つ。

僕は応答とは別の名前をもって散文の形身を食いつなぐ。